気管支喘息

 アレルギーが基礎になって気管支の壁に炎症が起きることが原因です。喘息発作では、気管支の筋肉が収縮し、粘膜がむくみ、痰がつまるために、空気が通りにくくなり呼吸が苦しくなります。発作の主な症状は、咳、喘鳴、呼吸困難ですが、夜間から朝方にかけて現れやすくなります。喘息の中心はアレルギーによる気管支の炎症を抑える吸入ステロイド薬です。治療の目標は自覚症状をなくするだけではなく、気管支の炎症を抑え肺機能を正常化して、普通の生活を送れるようにすることです。このため症状がなくなっても、吸入ステロイドを中心とした治療をずっと継続する必要があります。

 

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

 喫煙歴のある中高年に多い病気で、90%以上が喫煙が原因です。タバコによって、肺の組織が破壊される肺気腫と、ふだんから咳や痰が出る慢性気管支炎とを併せてCOPD :chronic obstructive pulmonary diseaseといいます。咳、痰、呼吸困難などが主な症状です。診断には呼吸機能検査、胸部X線写真、胸部CTが必要です。治療の第一は禁煙です。また呼吸困難に対し、各種気管支拡張薬を使います。病気が進行すると自宅での酸素吸入(在宅酸素療法)が必要になります。家に閉じこもらず、外出や散歩を行い、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。