2020年4月1日から2021年1月31日までの間に産業医科大学若松病院において新型コロナウイルス感染症と診断された患者さんおよびご家族の方へのお知らせ(2020年8月4日)

当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた情報の記録に基づき実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(20141222日制定 2017228日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。この研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用されることを了解されない場合は、以下の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出られても何ら不利益を被ることはありません。

 

1.研究課題名  COVID-19に関するレジストリ研究 (COVID-19 Registry

 

2.研究期間   20206月~2023131

 

3.研究機関   

産業医科大学若松病院

 

4.実施責任者  

産業医科大学若松病院 呼吸器内科 

診療教授  吉井千春

 

5.研究の目的と意義

この研究は、国立研究開発法人 国立国際医療研究センター国際感染症センター センター長 大曲貴夫を研究代表者とする多施設共同研究です。

201912月から中国の武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎の集団発生が確認されました。新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)には確立された治療法はありませんが、重症例を中心に抗ウイルス薬などの薬剤が投与されはじめています。どのような方が重症化しやすいか、妊婦や小児の患者さんなどにおいてどのような経過をたどるのかなど、多くのことがまだわかっていません。

この研究では、COVID-19と診断された方に参加していただき、重症化する方の特徴や経過、薬剤投与後の経過など、COVID-19に関する様々な点について明らかにすることを目的としています。

 

 

6.研究の方法 

この研究は、既存の臨床情報(症状、基礎疾患、渡航歴、接触歴、症状の経過等)、ウイルス検査結果診療で得られた情報を用いる後ろ向き観察研究です。当院において、入院前、または入院後の検査検体からSARS-CoV-2が検出された方を対象にします。

具体的には、

1)登録時:

生年月、性別、COVID-19発症日、PCR陽性日、肺炎の診断有無、

酸素療法の有無、治療薬候補の薬剤、妊娠の有無(女性のみ)など

2)WHO Case report form ISARICの情報

3)入院や治療に関する臨床情報

呼吸数、酸素飽和度、体温、収縮期血圧、心拍数、意識レベル

入院の状況、人工呼吸器装着の有無、ECMOの使用、酸素療法の状況、

身体活動状況、ICU管理の有無、その他併用薬の状況

4)ウイルス学的情報

SARS-CoV-2 Virus PCRの結果、SARS-CoV-2 ウイルス量

5)臨床画像:胸部X線画像、CT画像

6)その他:薬剤アレルギー

7)妊婦さん:

妊娠期間、妊娠中の異常、妊娠(出産、流産、死産など)、

出産時の児の体重・身長・異常所見の有無など

8)小児:出生歴、ワクチン接種の有無、兄弟姉妹の有無など

これらの情報は国立国際医療研究センターにおいて集約され解析が行われます。

 

7.個人情報の取り扱い

研究への参加を希望されない場合、その方の情報を研究における解析に利用することはありません。ただし、COVID-19は新規の指定感染症であることから、社会的・公衆衛生的に重要であるため、原則として全ての患者さんの情報をこの研究のデータベースには登録させていただきます。研究に参加される場合でもされない場合でも、患者さん個人を特定できるような情報が外部に漏れることはありません。研究データの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。匿名化対応表は、研究責任者が保管・管理します。研究のデータは、WHOなどの国際的な研究グループと共有する場合があります。その場合、匿名化対応表は提供せず、個人の特定ができない状態で共有します。

 

8.問い合わせ先 

この研究に対するご質問などがありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。

 

研究実施責任者 

所属 産業医科大学若松病院 呼吸器内科  診療教授     氏名  吉井千春   093-761-0090   

 

9.その他  

研究への参加に対する直接的な利益はありません。また、費用の負担や謝礼もありません。

        この研究は一切の利益相反はなく、産業医科大学利益相反委員会の承認を得ており、公正性を保ちます。